本日の読み物

 むかし僕が死んだ家 講談社文庫 東野圭吾

幼い頃の記憶がない女性・沙也加の記憶を辿る旅に誘われた、元恋人の「私」。
手がかりは一つの鍵と地図。
二人が訪れたのは、人里離れた山の中にひっそりと佇む一軒の家であった。
閉ざされた玄関、唯一室内に通じる出入り口である地下室、奇妙に生活の様子が残された部屋、ほこりの積もった室内、そしてある少年の痕跡。
少しずつ、ほつれをほどいていく様に明らかになっていく過去、そして徐々に解き放たれていく沙也加の記憶・・・・
この家の持つ奇妙さは、一つの真実へと集約されていくのであった。


何やら今日は、トリックについて語りたくなったので、↓ネタバレします〜
未読の人はご注意下さいな☆
手紙辺りを読んだところで、チャーミー=妹、啓一郎=祖父という所までは想像がつきました。
しかし、さすがにチャーミー=妹=現在の沙也加(すり替え)というところまでは気づかず。
ちなみに、タイトルの「僕が」って辺りにすごい注意を払って、「私」がこの家に関わってるんじゃないかと最後まで思ってた私・・・ちょい穿って読みすぎかな?
↑ここまでネタバレ


結構こういうことって多い気がするなー
7割くらい謎が解けても、肝心の一番大きな謎が解けていないってパターン。
作者の方も、この辺までは推理されてもいいけど、最後は突破されないぞ!みたいな感じで書いてるんじゃないでしょうか・・・ううむ、何やら模範読者?
でも、これがちょうど私にとっては心地よいのかもしれません。
ある程度自力で解けて満足し、でもやっぱり最後にはあっと言わされるという感じ。
東野氏の作品は、そういった意味でも私に非常にハマッているのかもね☆